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超過累進税率の目的

2020年5月11日発行

◆◇◆須田会計事務所メールマガジン №880 2020.5.11発行◆◇◆
 
 □□税務豆知識□□
<2.超過累進税率の目的>
 前回、税率には比例税率と超過累進税率の2種類があるというお話をしましたが、なぜそのような仕組みになっているのでしょうか。その答えは「公平」の考え方にあります。
 少し専門的になりますが、公平には「水平的公平」と「垂直的公平」という二つの概念があります。前者は「同じ状況にある人は同じ負担をすべきだ」という考え方であり、サラリーマンはガラス張り課税なのに自営業者には節税の手段があって不公平だとか、税務調査で相手によって手心を加えるのはけしからんというような考え方のベースになっています。これに対して垂直的公平とは、「異なる状況にある人は異なる負担をすべきだ」という考え方です。たとえば年収100の人に10の負担を求める(すなわち税率10%)なら、年収1,000の人には100ではなくたとえば200とか300の負担(すなわち税率20%~30%)をしてもらおうというわけです。
 この考え方は一般に「応能負担」という言葉で呼ばれますが、裕福な人の負担割合を高めて、社会全体の維持費をそれぞれのレベルに応じて分担しようとするものです。超過累進税率とは、このように裕福な人により高い割合の税負担を求める構造であり、異なる率で税金を負担するのがむしろ公平だ、という大人の考え方によるものなのです。なお超過累進税率は、所得税、相続税、贈与税などの個人が負担する税金に採用されています。
 
 □□飲食店のテイクアウト・宅配導入□□
 5月6日までを期限としていた緊急事態宣言が5月31日まで延長されることとなりました。新型コロナウイルス感染症によって深刻な影響が生じている業種の1つに飲食業があります。休業要請が出されたことにより、店内飲食の売上は大きく減少しています。このような状況になってからテイクアウトや宅配を導入し、集客を行い、実際の運用にこぎつけるのは難しいところです。そのような飲食店向けに、クックパッド㈱は初期費用0円でテイクアウトや宅配を導入できる仕組みの提供を始めたそうです。飲食店はクックパッドマートのアプリに料理を載せて注文を受け、できあがった料理はお客様に宅配ボックスまで取りに来てもらうか、有料の宅配サービスを利用してもらうことで受け渡しが行われます。その売上の10%を手数料として支払うことでこの仕組みを利用できるそうです。
 外出自粛要請により、飲食店での食事を控えて日々献立と格闘されている方も多いと思います。自宅で飲食店の味を楽しむことのできる選択肢が1つ増えるのは、私たちにとっても大変嬉しいことですね。
   
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☆今週号の編集責任者は 須田裕行 & 安田洋平 でした。
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