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事業承継税制の拡充

2018年4月16日発行

◆◇◆須田会計事務所メールマガジン №784 2018.04.16発行◆◇◆

 □□税務豆知識□□
<事業承継税制の拡充>
 平成30年度の税制改正法案が先月の国会で可決成立しました。今回の改正では、事業承継税制の大幅な見直しが行われ、特例が創設されています。
 事業承継税制とは、法人の経営者から非上場株式を相続または贈与により後継者が取得した場合に、その後継者の相続税または贈与税の納税を猶予する制度で、平成21年に創設されました。今回の特例の主な内容は以下の通りです。
①対象株式数の上限撤廃
 納税の猶予の対象となる株式数が、現行では議決権株式数の3分の2が上限でしたが、この上限が撤廃され、すべての株式の適用が可能となります。
②納税の猶予割合の増加
 現行では対象株式うち相続税の猶予割合は80%でしたが、この割合が100%となり、上記①の特例と合わせると相続時の税負担はなくなります(贈与税の猶予割合は以前から100%)。
③適用対象者の拡大
 1人の先代経営者から1人の後継者への相続または贈与のみが対象となっていましたが、親族以外の株主を含む複数の株主から最大3人までの後継者への承継が可能となります。
④雇用確保要件の緩和
 制度の適用後、5年間で平均8割以上の雇用を維持しなければなりませんでしたが、この要件を満たさない場合でも、一定の書面提出を条件に納税の猶予の継続が可能となります。
これらの特例措置は10年間の期限が設定されています。また、平成35年3月31日までに特例承継計画を都道府県に提出する必要があります。
 事業承継税制は平成21年の創設後、利用件数は年間200件程度で推移していましたが、平成27年度の改正により約500件に増加しました。今回の改正で一層の増加が期待されています。

 □□税金クイズ□□  
[問題]
 平成30年度の税制改正で事業承継税制の特例が創設されました。この特例の内容について誤っているものは次のうちどれでしょうか。
①納税の猶予の対象となる株式数の上限が撤廃された
②相続税および贈与税ともに猶予割合が80%となった
③複数の後継者(最大3人)への承継が可能となった

正解は一番下へ!↓↓↓ 

 □□タンポポ□□
春の訪れを告げる草花の代表といえば、タンポポではないでしょうか。ちょっとした空地でも生えていることがあり、花が咲いている姿を見かけるとタンポポの生命力の強さを感じることができます。放射状に生えた緑の草と色鮮やかな黄色い花びらは、行きかう人々に「もう重いコートは脱ぎなよ」と促しているかのようです。このタンポポには、「日本のタンポポ」と「西洋のタンポポ」があり、見分け方としては、「日本のタンポポ」は花を支えている緑色の総苞(ソウホウ)が花にピッタリついているのが特徴で、「西洋のタンポポ」の場合は、そのガクが反り返っているのが特徴です。
実は、このタンポポ、食材にもなり、このうえない健康食材なのをご存知でしたか。まず、葉にはC型肝炎ウイルスを圧制する効果があり、漢方薬の原料として使われています。根には利尿作用や血液の循環を良くする作用があり、タンポポコーヒーを飲むと高血圧や糖尿病などの生活習慣病の改善につながると考えられています。また、ホルモンのバランスを整える作用もあり、妊婦さんの母乳の出を助けたり、妊娠しやすい体に変えたりもします。その他、冷え・胃弱・便秘に効くので、まさに万能薬と言えましょう。日本では近年、ハト麦や黒豆などとブレンドしたタンポポ茶が発売され、健康食品コーナーで見かけるようになりました。ノンカフェインですので眠れなくなる心配もないようです。大地に力強く咲くタンポポは、やがて綿毛のついた種子に変わります。白くて丸いふわふわした種に、フッと息をかけて飛ばすのも楽しいですね。タンポポの綿毛のように春風に乗って、春を楽しみましょう。

□□税金クイズの解答□□
[正解]②
 事業承継税制の特例において、相続税の猶予割合が80%から100%となりました。なお、贈与税については、従前から100%の猶予割合となっています。

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☆今週号の編集責任者は 佐原哲也 & 宮下菜保子 でした。
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