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取引相場のない株式の評価の見直し

2017年3月21日発行

◆◇◆須田会計事務所メールマガジン №729 2017.03.21発行◆◇◆

 □□税務豆知識□□
<取引相場のない株式の評価の見直し>
 株主が会社の支配権を持つ同族株主である場合には、取引相場のない(上場していない)株式は、その会社の規模などにより、類似業種比準方式や純資産価額方式、またはこれらの併用方式で評価をします。平成29年度の税制改正案では、上記の評価方法のうち、類似業種比準方式による計算方法が見直されています。
 類似業種比準方式とは、評価する会社と事業内容が類似している上場会社の株価の平均値に、評価する会社と類似業種の1株あたりの配当金額・利益金額・純資産額、それぞれの比準割合を乗じて計算する方法です。現行では、比準割合の要素である配当・利益・純資産の比重が1:3:1となっていますが、今回の改正により1:1:1となります。これにより、利益の比重が下がるため、多額の利益を計上している会社の株価への影響は少なくなりますが、損失を計上した場合の影響も少なくなります。また、配当と純資産の比重は上がるため、多額の配当をしている会社や内部留保の厚い会社は株価が上昇することもあり得ます。
 類似業種比準方式の計算方法については、上記以外にも、類似業種の上場株式の株価の平均値に「2年間平均」という指標を加えるという改正も行われる見込みです。会社によっては、これらの改正による株価への影響が大きい場合も考えられますので、改めて株価算定されることをお勧めいたします。

 □□税金クイズ□□  
[問題]
 取引相場のない株式は、相続や贈与などで株式を取得した株主が同族株主である場合に、その会社が特定の評価会社に該当するときは、原則として純資産価額方式により評価をします。次のうち特定の評価会社の株式に該当しないのはどれでしょうか。
①類似業種比準方式で評価する場合の比準要素である配当金額、利益金額、純資産価額のうち直前期末の比準要素のいずれか1つがゼロであり、かつ、直前々期末の比準要素のいずれか1つ以上がゼロである会社の株式
②株式等または土地等の保有割合が一定の割合以上の会社の株式
③開業前また休業中の会社の株式

 正解は一番下へ!↓↓↓ 
 
 □□卒業シーズン□□
 先週、近所の中学校で卒業式があり、今週は小学校の卒業式です。先週から今週にかけてあちこちで卒業式が行われます。仲の良い友達との別れに涙したり、これからの新しい生活を楽しみにはしゃいだり、色々な感情があふれる時期ですね。○十年前の自分の卒業式をちょっと懐かしく思い出しつつも、来年は自分の子どもの卒業式で号泣しないか心配しています。
 社会人も4月に異動を控えた人はこれから送別会などが待っているのではないでしょうか。環境が何も変わらない人でも、3月の年度末になると4月からの新しい年度を迎える前に、仕事であったり気持ちであったり、何かしら整理しておきたいと思いますよね。私も溜まってしまった仕事やごちゃごちゃした机を、できる限り3月中に整理して、気持ちよく4月を迎えたいと思っています。

 □□税金クイズの解答□□
[正解]①
 類似業種比準方式で評価する場合の比準要素である配当金額、利益金額、純資産価額のうち、直前期末の比準要素のいずれか2つがゼロであり、かつ、直前々期末の比準要素のいずれか2つ以上がゼロである会社の株式が、特定の評価会社の株式に該当します。

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