ページの先頭です

メールマガジン

メールマガジン

ホーム > メルマガトップ > 特定役員退職手当等

特定役員退職手当等

2016年9月20日発行

◆◇◆須田会計事務所メールマガジン №00704 2016.9.20発行◆◇◆

 □□税務豆知識□□
<特定役員退職手当等>
 退職金は通常の給与とは異なり、長年の勤労に対する給与の後払いの性質を有し、退職後の生活原資となるものであるため、所得税法上は給与所得とは別計算となる退職所得として税額を算定します。
 退職所得は「(退職金の額-退職所得控除額)×1/2」の算式により求められ、退職所得控除額は勤続年数に応じて、20年以下であれば勤続年数×40万円(最低80万円)、20年超であれば800万円+70万円×20年を超える部分の勤続年数となっており、勤続年数が長いほど控除額も増加していきます。
 上記が一般的な退職所得の計算となりますが、法人の役員としての勤続年数が5年以下である者に対する役員退職金については、特定役員退職手当等とされ、「×1/2」をすることができません。例えば、勤続4年で500万円の退職金を受け取る場合、通常の退職所得は「(500万円-40万円×4年)×1/2=170万円」となりますが、役員であった場合には、勤続年数が5年以下となるため、特定役員退職手当等に該当し、「500万円-40万円×4年=340万円」が退職所得となります。所得税率は累進課税の方法が採用されているため、税額としては倍以上を納めなければならないこともあります。
 会社として役員に退職金を支払う場合には、役員の在任期間を正確に把握し、源泉徴収税額に誤りがないよう注意しましょう。なお、源泉徴収税額の計算は、退職所得の受給に関する申告書を退職者から提出を受けているかどうかによっても異なります。

 □□税金クイズ□□  
[問題]
 A社の取締役Bさんは退職に伴い退職金1,000万円の支給を受けました。BさんのA社での勤続年数は5年1か月、取締役在任期間も5年1か月です。この場合の退職所得の額はいくらになるでしょうか。
①380万円
②760万円
③1,000万円

正解は一番下へ!↓↓↓ 

 □□漫画□□
 私の好きな漫画の一つにキングダムという中国の春秋戦国時代を舞台としたものがあります。これは戦争孤児から大将軍を目指す少年と後の始皇帝になる秦王の物語が描かれています。以下サイトよりキングダムのあらすじの一部を記載します。
 500年の戦乱が続く春秋戦国時代。秦の片田舎に「信(しん)」と「漂(ひょう)」という戦争孤児がほぼ奴隷のような扱いを受けて暮らしていました。二人の夢は身分の関係なく、武功で這い上がることの出来る「大将軍になる」こと。二人は時間があれば、剣の修行に明け暮れていました。そんな中、大臣である昌文君に見出されて仕官することになった「漂」でしたが、それにはある理由がありました。ある夜、一人残された信の元に深手を負って戻ってくる漂。漂が息を引き取る寸前に、ある場所に行けと漂が指した場所に信が行くと、そこには漂と全く同じ顔をした少年。その少年が、秦国・第31代目の王である政(せい)でした。つまり、漂は政の影武者として利用されていたのです。政は現在、実の弟と王座を争った反乱の真っ只中。信は漂との二人の夢であった「大将軍になる」ために、その戦乱に身を投じることを決めたのでした。
 この漫画は最近ビジネス書として話題の孫子の兵法書と一緒に某週刊誌で特集されていたり、なにかと話題でもあるので、是非読んでみて下さい。
 
□□税金クイズの解答□□
[正解]①
 Bさんの役員勤続年数は6年(1年未満は切り上げ)であるため、特定役員には該当せず、退職所得の計算式は通常の「(退職金の額-勤続年数×40万円)×1/2」を使用します。

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
☆今週号の編集責任者は 井戸川真也 & 武田恭兵 でした。
☆須田会計事務所のホームページも是非ご覧下さい。URLは
 http://www.suda.gr.jp です。
☆アドレスの変更や配信中止については下記のアドレスまでご一報お願いします。
mail@suda.gr.jp
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

ページの先頭へ