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減価償却

2012年7月30日発行

◆◇◆須田会計事務所メールマガジン №00497 2012.7.30発行◆◇◆

 □□税務豆知識□□
<減価償却>
 減価償却とは会社が固定資産を購入したときに、その取得にかかった費用を耐用年数と呼ばれる使用可能期間に応じて各期間に分割して費用計上していくことをいいます。
 建物や車、機械などはそれを取り壊したりスクラップにしない限り実際になくなるものではありません。ただし、50年前に建てられた建物と今年建設された建物が同じ状態のはずがありません。当然50年前に建設された建物は老朽化します。すなわち、減価償却資産は時の経過と共にその価値が減少していくわけです。
 会計は適正な期間損益計算が第一の目的ですから、そのために減価償却資産の取得にかかった費用を一度に費用とせずに、価値の減少部分を使用期間に応じて各期間に費用配分していきます。一見、とても合理的な仕組みのようにも見えますが税金の側面から考えた場合、ある問題が生じます。
 会計上、減価償却費は金銭の支出が伴わない費用です。建物を購入した時には実際にお金の支出がありますが、減価償却費を計上するタイミングではお金の支出がありません。つまり、会社はお金の支払いがないにもかかわらず、自由に費用を操作できることになります。
 これは税金の側面から認められるものではありません。なぜなら会社が自由に計上した減価償却費の金額が多くなればなるほどその分所得を減少させることができるため、結果的に恣意的な節税を認めることになってしまいます。
 それを防止するため、法人税法上は減価償却ができる資産を「減価償却資産」として明確に定義をしつつ、減価償却資産の取得価額、減価償却の計算方法、耐用年数等に関してルールを事細かく定めています。
 その他にも会社が修繕費として費用計上したものが資本的支出として減価償却資産に該当する判定基準や、取得価額が少額なものについては購入時に一時に費用化できるもの、若しくは3年間で均等償却できるものが存在します。
 このように法人税法上の減価償却制度は会計とは異なり、とても複雑で難解な制度になっています。

 □□税金クイズ□□  
[問題]
 次のうち、減価償却資産に該当しないものはどれでしょうか。
①東京スカイツリー
②横浜赤レンガ倉庫
③お台場海浜公園の敷地

 正解は一番下へ!↓↓↓

□□「ムクゲ(木槿)」と「フヨウ(芙蓉)」 □□
関東地方も梅雨が明け、昼夜問わず暑い季節になりました。そんなこれからがまさに夏本番といったなかでも、公園や庭先に彩りを添え、ホッとやすらぎを与えてくれるのが夏の花です。
その夏の花の代表格ともいえるのが「ムクゲ(木槿)」と「フヨウ(芙蓉)」です。この2種類の花は大変見た目が似ているため、どちらも同じ花と認識している方もいらっしゃると思いますが、「ムクゲ(木槿)」と「フヨウ(芙蓉)」、この2つの花は様々な点で実は異なるんです。いずれも初夏から秋口まで咲きつづけ、熱帯の「ハイビスカス」とともにアオイ科に属する花ですが、ムクゲ(木槿)の花の咲き始めは6月の中旬からであるのに対し、これに少し遅れて8月頃から咲き始めるのがフヨウ(芙蓉)で、ムクゲ(木槿)に比べフヨウ(芙蓉)は花も葉もより大きくて広いのが特徴です。
また、フヨウ(芙蓉)は茶花(茶道に使用する花)にするには存在感がありすぎて余り好んで使用されないのに対し、ムクゲ(木槿)は深夜から早朝にかけて咲きはじめ、夕方には花を閉じてしまうという一日花ゆえに「一期一会」の趣を愛でる茶の湯にふさわしい花といわれ、「冬は椿、夏は木槿」と言われるほど夏の名花として好まれる花材とされています。
さらに、もともと日本には生薬として奈良時代に渡来してきたという説があり、その薬効は、花を乾燥させたものを「木槿花」、樹皮を乾燥させたものを「木槿皮」、果実を「朝天使」と呼び胃腸炎、腸出血、下痢、嘔吐などの特効薬になるといわれています。このように同じような形と色をしている「ムクゲ(木槿)」と「フヨウ(芙蓉)」ですが、「ムクゲ(木槿)」の方が、見て楽しむのにも、薬用としても重用されています。
この時期、暑さからエアコンの効いた部屋の中で過ごしがちですが、早朝や夕方など暑さが和らぐ時間帯に散歩をしながら夏の花を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 □□税金クイズの解答□□
[正解]③
 法人税法上の減価償却資産は棚卸資産、有価証券、繰延資産以外の資産のうち一定のもの(ただし、時の経過によりその価値が減少しないものを除く)と定義されています。ここでいうカッコ書きは具体的には土地を指しており、土地は時の経過によりその価値が減少しないものと考えられています。そのため③は減価償却資産には該当せず、減価償却の対象とはなりません。

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☆今週号の編集責任者は 宮元健志 & 宮下菜保子 でした。
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