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付合(ふごう)という論理

2012年1月23日発行

◆◇◆須田会計事務所メールマガジン   №00471 2012.1.23発行◆◇◆

 □□税務豆知識□□
<付合(ふごう)という論理>
 「付合」というのは、別々のものが一つにくっつくということです。法律の世界では、土地に種がまかれて植物が育った場合、土地と植物は「付合」しているので土地の所有者がその植物の所有権を取得する、というような解釈がなされます。
 税務の世界でも、この「付合」が問題になることがあります。
 たとえば家の修理をする場合、親の持ち家が古くなってきたのでリフォームをしたいけれど、親は高齢で資金も元気もない。仕方がないから子供がその費用を負担して大工の手配をする、というのはよくある話です。それ自体は美談ですが、注意しなければいけないのは、これを放置すると贈与税が課税されてしまうリスクがあるということです。なぜならリフォームした壁材や床材は「付合」の論理によりその建物本体にくっついてしまうので、すべてが建物の所有者である親の持ち物になってしまい、したがって子供が親にリフォーム代金を贈与したことになってしまうからです。
 年間110万円までの贈与なら、贈与税には同額の基礎控除がありますので問題になることはありません。しかし規模の大きな工事を計画する場合には、建物の所有者と増改築資金の負担者との関係に注意し、思わぬ税負担に苦しむことのないように注意しなければなりません。

□□税金クイズ□□  
[問題]
 親が所有する時価2千万円の建物に、子供が1千万円を負担してリフォームすることを計画しています。この場合、贈与税が課税されないようにする方法はあるでしょうか。 
①付合の論理が働くので、贈与税を回避する方法はない
②登記手続により回避することが出来る
 正解は一番下へ!↓↓↓ 

 □□氷見の寒ぶり□□
 私(宮元)の故郷である富山は魚がとてもおいしい県です。特に1~3月にかけて富山の氷見湾で水揚げされるぶりは「寒ぶり」と呼ばれ、冬の富山を代表する味覚です。北海道から厳寒の日本海を南下する寒ぶりは、日本海の荒波にもまれ、身は引き締まり、とても脂が乗っており、全国的にも有名なブランドとなっているため、東京でも高値で取引されているようです。
 ぶりの食べ方は刺身はもちろん、焼き物、煮物など様々ですが、やはり刺身で食べるのが一番おいしいと思います。
 また、ぶりは非常に栄養価の高い魚であり、成長の過程で呼び名が変わる出世魚でもあるため、昔から縁起の良い魚として大切にされてきました。
 これからの寒い季節に、是非一度、富山の寒ぶりを召し上がってみてはいかがでしょうか。
 
 □□税金クイズの解答□□
[正解]②
 リフォーム後の建物の所有権を親が3分の2、子供が3分の1となるように登記し直せば、それぞれの出資に応じた持分比率となるので贈与税が課税されることはありません。 
 
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☆今週号の編集責任者は 須田邦裕 & 宮元健志 でした。
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