◆◇◆須田会計事務所メールマガジン №00451 2011.08.22発行◆◇◆
□□税務豆知識□□
一定額以上の給与を支払うときには、所得税の源泉徴収が必要です。源泉徴収する税額は、「給与所得の源泉徴収税額表」を用いて、給与の金額や家族の扶養状況に応じて算出します。
上記税額表には、月額表と日額表の二種類があります。その名の通り、給与を月額で支払う場合には月額表を、働いた日ごとに支払う場合には日額表を用います。
また、月額表には甲欄と乙欄の区分が、日額表には甲欄と乙欄と丙欄の区分があります。甲欄は「扶養控除等申告書」という家族の状況などを記入する書類を職場へ提出している人に支払う給与に、乙欄はそれ以外の人に支払う給与に、丙欄は日雇賃金にそれぞれ適用されます。
税額表をご覧頂くと、同じ金額の給与でも甲乙丙の区分によって税額にかなりの違いがあることが分かります。少ない順番に、丙欄＜甲欄＜乙欄となっていますが、これにはちゃんとした理由があります。
①丙欄の税額が少ない理由…丙欄は短期間の日雇賃金に適用されます。従って、年間の給与所得が常用雇用ほどに至らないと予測されることから、税額が抑えられています。ちなみに、丙欄に該当する場合には日額9300円未満までは源泉徴収が不要です。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2010/data/02.pdf
②乙欄の税額が多い理由…乙欄は他に主たる勤務先があり、それに上乗せして乙欄の勤務をしていると推定されるため、両方の給与を合算すると給与所得が増えることから多めの税額が設定されています。ちなみに、乙欄に該当する場合には、どんなに少額の給与であっても源泉徴収が必要となります。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2010/data/03.pdf
□□税金クイズ□□
［問題］
A社は大学院生のT君を、契約期間1ヶ月･日給1万円の雇用条件で、短期アルバイトとして採用しました。給与は1ヶ月間勤務後にまとめて支給しますが、A社はこの給与に関する源泉税を何欄で処理すべきでしょうか？なお、T君は他に所得がありません。
①甲欄で処理すべき
②乙欄で処理すべき
③丙欄で処理すべき
正解は一番下へ！↓↓↓
□□忍野八海□□
先日、夏休みを取って富士五湖を巡ってきました。途中立ち寄って感動したのが、全国名水百選になっている『忍野八海』です。富士山の雪溶け水が80年かけてろ過され、湧き水となって現れているそうです。
驚くほど水が透き通っており、水深1m位に見える泉が実は5mだったり、その深さが視覚ではわからないほど水が澄んでいました。
忍野八海には含まれない人工の泉なのですが、中心地にある中池という泉は水深10mと表示されていましたが、水底にあるお賽銭がハッキリと見えるほどで、その綺麗さが実感できました。
水だけでなく、ここから見る富士山は忍野富士と呼ばれるそうです。私が行った日は天気がよかったこともありその景色はまさに絶景で心が癒されました。
悲しいことに周辺の観光化で自然破壊が進み、水質の悪化や湧き水の枯渇が懸念されているそうです。もしかしたら10年後には濁ってしまうかもしれない忍野八海の名水、皆様も行ってみてはいかがでしょうか。
http://www.vill.oshino.yamanashi.jp/8lakes/main.html
□□税金クイズの解答□□
［正解］③
パートやアルバイトに給与を支払う際に源泉徴収する税額は、一般の社員と同様に月額表又は日額表の甲欄又は乙欄を使って求めます。ただし、給与を勤務した日又は時間によって計算しており、かつ、雇用契約の期間が2ヶ月以内である場合には、日額表の丙欄を使って所得税額を求めます。
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